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2026年10月20日
《中級編》不動産クラウドファンディングのリスク解説② ~価格変動リスクと流動性リスク~
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いつも『T's Funding』をご利用いただき、誠にありがとうございます。
『T's Funding』運営事務局です。


不動産クラウドファンディングは、10万円程度の少額から不動産に投資でき、運用の手間もかからないことから利用する方が増えています。


一方で、元本が保証された商品ではなく、さまざまなリスクがあります。
『T's Funding』では、無期限型をはじめとしたさまざまなファンドの提供にあたり、投資をご検討いただく皆さまにリスクを正しく理解していただき、トラブルなく事業の運営をしたいと考えています。


第1回では、ファンドに関わる「業者」や「人」に関する信用リスクをご説明しました。
第2回となる今回は、価格変動リスクと流動性リスクを取り上げます。


この2つは、不動産クラウドファンディングで特に大きな問題になりやすく、場合によってはトラブルに発展するおそれのあるリスクです。
これから投資を始める方はもちろん、すでに投資をされている方も、ぜひ最後までお読みいただき、内容を必ずご確認ください。


不動産クラウドファンディングの持分の価格は、なぜ変わらないのか

株式や投資信託は、市場の動きに合わせて日々価格が変わります。
一方、不動産クラウドファンディングの出資持分は、出資したときの金額から変わりずらい特性があります。これには2つの理由があります。

理由1:運営事業者が「劣後出資」で先に下落を負っているから

多くの不動産クラウドファンディングでは、投資家の皆さまの出資(優先出資)に加えて、運営事業者自身も出資(劣後出資)をしています。不動産の価格が下がって損失が出た場合、その損失はまず運営事業者の劣後出資から差し引かれます。

つまり、不動産市場の影響による価格変動のリスクを、劣後出資の範囲で、運営事業者が投資家の皆さまに先立って負っているということです。ただし、損失が劣後出資の額を超えた場合には、投資家の皆さまの出資金にも損失が及びます。

◆劣後出資のしくみ(イメージ)◆

不動産の価格が下がる → まず運営事業者の劣後出資で吸収 → 劣後出資を超えた分は、投資家の皆さまの優先出資が減る


理由2:保有中の不動産の価格は、基本的に更新されないから

現物の不動産は、保有している間に価格が下がって含み損を抱えていたとしても、不動産鑑定などを行わない限り、価格は基本的に更新されません。

そのため、出資持分の金額も変わらないまま運用が続きます。

これは「価格が下がっていない」という意味ではありません。価格の変化が表に出ていないだけで、売却したタイミングで、それまでのリスクが一気に表面化することがあります。


リスクが現れる2つのタイミング

不動産クラウドファンディングのリスクは、大きく分けて「保有中」と「売却・売却時」の2つのタイミングで現れます。

①保有中に現れるリスク

不動産を保有している間には、次のような要因が収益に影響します。

・賃料相場の変動:周辺の賃料相場が下がったり、空室が増えたりすると、賃料収入が減ります。
・金利の変動:金利が上昇すると、借入れの利息などの費用が増えることがあります。
・修繕費用:建物や設備の修繕が必要になると、その費用が収益を圧迫します。

こうしたリスクが投資家の皆さまに現れる形は、主に次のとおりです。

①予定分配率を下回る分配になる
②運用期間中に分配がない期間が生じる
③修繕費などがかさんで運用期間中の収益がすべてなくなった場合、その損失を翌期に持ち越す

これらの状況は、分配のたびに公開される財産管理報告書で確認できます。分配金の額だけでなく、報告書の中身にも目を通しておきましょう。


②売却時に現れるリスク 

大きな問題になりやすいのが、売却時に現れるリスクです。前述のとおり、保有中の不動産の価格は基本的に更新されないため、価格の下落は売却時にまとめて表面化します。

その結果、次のようなことが起こる可能性があります。

・元本の毀損:売却価格が想定を下回り、劣後出資で吸収しきれない場合、出資金の一部が戻らないことがあります。
・出資金の返還の遅れ:想定した価格や時期で売却できない場合(流動性リスク)、売却が完了するまで出資金の返還が遅れることがあります。
不動産は、株式のようにすぐに売れる資産ではありません。

買い手が見つかるまでに時間がかかることもあり、この「すぐに現金化できない」という性質が、返還の遅れにつながります。


③「〇ヶ月後に分配金がもらえるサービス」ではありません

現在の不動産クラウドファンディングでは、「運用期間〇ヶ月」「予定分配利回り〇%」と表示するのが一般的な慣習になっています。

そのため、「〇ヶ月後に、決まった分配金と出資金が必ず返ってくるサービス」と誤解されてしまうことがあります。

実際には、予定分配利回りはあくまでも目安である旨が注釈で示されており、正式な説明書である契約成立前書面にも、出資金の返還が遅れる場合があることが明記されています。お申し込みの前に契約成立前書面を必ずご確認し、そのようなリスクを把握の上、出資をご検討ください。


T's Funding運営事務局の考え

注釈や契約成立前書面に記載があるとはいえ、募集画面の表示そのものが誤解を招く形になっていては、投資家の皆さまに十分な説明をしているとはいえません。

T's Funding運営事務局では、表示について誤解が生じないよう、価格変動リスクや流動性リスクに関する情報を積極的に公開し、投資家の皆さまが誤解なく判断できるよう工夫していく必要があると考えています。

今回のような記事を投資家様に見ていただくことで、少しでも未来のトラブルを減らそうと考えております。

まとめ

・出資持分の価格が変わらないのは、運営事業者の劣後出資が先に下落を負っていることと、保有中の不動産の価格が基本的に更新されないためです。

・保有中のリスク(賃料相場・金利・修繕費)は、予定分配率を下回る分配や分配なし、損失の繰越として現れ、財産管理報告書で確認できます。

・売却時のリスクは、元本の毀損や出資金の返還の遅れとして現れ、大きな問題になりやすいリスクです。

・「運用期間〇ヶ月」は「〇ヶ月後に必ず返ってくる」という意味ではありません。契約成立前書面を必ずご確認ください。


T’s Fundingでは、今後も投資家様に正しい知識を提供し、信頼いただいたうえで長期的にwin-winな関係を築きたいと考えております。
良ければ他の記事もご確認いただけますと幸いです。

今後とも『T’s Funding』をよろしくお願いいたします。



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